オリソン→ロンセスバージェス
ピレネー山脈を超える
2012年7月27日(11話のつづき)
ピレネー山脈越えの日です。
サンジャンピエドポーからロンセスバージェスへ向かうカミーノには2通りあります。
ひとつは国道沿いに歩く道と、もうひとつは私たちの歩くレピエデール峠を越える、シャルルマーニュ皇帝やナポレオンも通ったという山道です。
雄大な景色も望めるので後者を歩く人が多いです。私もこのナポレオンも通った道を行きます。
フランスとスペインの国境超え
フランスとスペインの国境近くのフロンティアで、昨夜泊まったアルベルゲで一緒だったAnickたちと会いました。
彼女たちはこの水汲み場でお昼のサンドイッチを食べていました。
このベルギーから来たAnickたちとは、生涯忘れられない出会いとなっていきます。
緩やかだけど確実に登りの道をえっちらえっちらと歩いていきます。
街道沿いの樹木にこのようにサインがつけてあります。だから道を間違えることはありません。
「まだまだ 登りは続くのかな?!」
峠を登っていくと 歩いてきた道が眼下にみえます。
そこを Anickたち5人が歩いてくるのが見えたので高台から手を振ると、、、、
「Happy birthday to you~~~~~
」
と大きな声で歌い始めました。
峠越しにバースデイソングを聞いて、娘は大笑い!
素敵なプレゼントをもらったようでした!
急激な下り道
なんとか、登り道が終わったようでした。
ロンセスバージェスへ向けて、下り坂オンリーが続きます。
登りより体は楽だけど、膝や足先の爪が痛い!足が悲鳴をあげていきます。
あとで、わかったのですが、この森の中の坂道は急下りでハードなので、舗装された道に突き当たった際、右折して下りていったほうが楽だったようです。
旅が終わって、この道のことをどなたかのブログで読みましたが、右折していく舗装の道は遠回りだったので森の中の坂道を下りていったほうがよかったと書いている人もいました。
でも、私はこの森の中の急な下り道で足の爪をダメにしてしまいました。
どちらがいいか、考えた方が良さそうです。
ロンセスバージェスに着いた!
ようやく下りが終わると、目的地のロンセスバージェスへつきました!
小川を渡るときの写真に写っていたのは、翌日にお世話になったスペイン人の男の子たちでした。
こうやって、後で写真を見返してみると、ご縁のある方はきちんと前もって写っていたりするのでおもしろいものです
ロンセスバージェスの村の建物が見えたので、ホッとして歩きます。
ロンセスバージェスでは、この建物をぐるりと回ってアルベルゲへ到着です。
昨夜、オリソンのアルベルゲで一緒だったミンジンと会いました。
この日のベッドは、ミンジンの隣でした。
中世の頃の修道院、救護院の建物の門をくぐっていきます。
アルベルゲへ着きました!
修道院前で、一昨日巡礼事務所で出会った韓国人のみんなに食事を誘われました。
アルベルゲの受付です。このアルベルゲは新しいからなのか、宿泊代がちょっと高め。
それでも、一人10ユーロです。
古いアルベルゲへ行ってみましたが、今は閉鎖中とのことでした。
アルベルゲのベッドがオープンするまで、サンドイッチのお昼をBarで食べます。
こんな山奥なのに、こんなに大きいロンセスバージェスの修道院と救護院です!
昔は、巡礼のおかげでかなり栄えていたんだとわかります。
夜ご飯は 韓国人のみんなが予約してくれました。ロンセスバージェスでは巡礼者の多さから予約しないとレストランには入れませんでした。
お客はほとんど巡礼者です。
ロンセスバージェスには、教会とアルベルゲと少しのレストランしかありません。
夜ご飯を食べ終わった後の記念写真。楽しい夜です。
この日しか会う事のない方もいました。
こうやって、人の温かさに触れる旅でもあったのだと、3ヶ月後の今、ブログを書きながらしみじみと思い返しています。
アルベルゲのベッドは新しくて綺麗でした。
洗濯物が乾かなかったので、ベッド脇に干します。
この日は、無事にピレネー山脈を越えることができ、オリソンからロンセスバージェスまでおよそ17kmを歩きました。
初日のため、まだまだ遠足気分で娘も元気です。
まだまだ、私の足腰も大丈夫です。
とにかく前へ進むことしか頭になかった一日目。
一日目に関わらず、毎日そうだったかもしれません。
巡礼の道で何かを感じたり、歩きながら瞑想にふける・・・なんてとんでもないです。
泊まる場所や、食料や水、暑さ、足や肩の痛み、距離、洗濯、、、そんな心配事に支配されてばかりの毎日だったかもしれません。なかなか巡礼の日々は忙しいです。
とにもかくにもスペイン第一日目の夜はふけていきました。
つづく。